2018年07月18日

『ラブライブ!サンシャイン!! Aqours 3rd LoveLive! Tour 〜WONDERFUL STORIES〜』を見てきたよ

6/9 池袋LV
6/10 メットライフドーム
6/16 池袋LV
6/17 都合により観覧不可
7/7 錦糸町LV
7/8 錦糸町LV

3rdツアーの果てしない幕開け。
そこでLV会場のスクリーンに私が見たものは、到底幕開けにはないような張り詰めたメンバーたちの表情でした。
オーラが半端ない。熱気が尋常じゃない。
これはツアーのファイナルなのか?と錯覚するようなトップスピードでの飛ばしっぷり。
二曲目の『君の瞳をめぐる冒険』では、逢田さんはまるで迷宮に囚われてしまった梨子のような、悲壮ともいえる表情を見せ、続く自己紹介パートでもメンバーのテンションがこれまでにないほどの高さに達していました。
その理由を、我々はすぐに知ることになります。

最初の歌唱パートが終わって映し出されたのは、アニメの二期を追体験するかのような特別編集版。けれどすでに『MY舞☆TONIGHT』はすでに終わってしまっています。するとこの次にくるのは『MIRACLE WAVE』。ライブはまだ序盤なのに、です。

千歌に感謝の言葉をかける果南がホワイトアウトしていく画面のあとに現れたのは、チア風衣装に身を包んだメンバーたち。そしてメインステージ前方の床にはこれまでになかった薄いマット。それは、アニメ放送中に騒然となったあの、ロンダートからのバク転を実際にやるということに他なりません。

メンバーの表情から窺える緊張感はもはやメーターを振り切るかのような域に達していました。けれどそれは観客席も同じこと。こんなに長かったのか、と錯覚するほどのAメロとBメロが終わったそのブレイクで、伊波さんは、千歌ちゃんは、見事に曲線を描いて着地しました。

そしてその瞬間、文字通り、全てのタガが外れました。

すべてはこのためだったのです。とてつもなく高いテンションも、最終日のような緊張感も、ある種の悲壮感さえも。
そして今まで押さえつけられていた歓喜がすべて噴きあがるかのような熱気、テンション、叫び声。それはステージの上も現地の観客席もLVも、全て同じだったのでしょう。

曲が終わって照明が暗転し、唯一残された夜の初めの薄明かりが、ステージ上段で次々と伊波さんの元に走り寄るメンバーの姿を映し出していました。メンバーに抱きしめられながら、声なき叫びを上げるかのように天を仰ぐ伊波さん。そしてその表情に見える、普段ステージの上でほとんど見せることのない涙さえうかがわれました。
照明が復帰し曲後のMCでさえ必死に涙をこらえながら語りかけるその様子が、いかにこの演目が重圧になっていのかを物語ります。果南として「ありがとう」と伊波さんを抱きしめる諏訪さん。しかしそ様子は役柄もキャストも全て内包し、苦労も慶びも分かち合い、とてつもない挑戦をやりきったメンバーをいたわり、支えるそれでした。

思えば、この埼玉初日でのこの挑戦の成功こそが、このツアーを、最後まで、まさしく心金となって支えたのではないでしょうか。「出来た」という事実は、「出来る」ということの、自分にはその力がある、ということの証明に他なりません。だからこそ一度成功してしまえば、そのあとは「いつでもできる」のです。その自信が、二日目も、大阪も福岡も根付いて、このツアーを助けたのでしょう。
そしてツアーファイナルでの『MIRACLE WAVE』はまさに万感とも言うべき出来。
曲のイントロが流れ始め、伊波さんをセンターに残したまま動き始めるメンバーたち。その中で少しうつむき加減に、けれどうっすらと微笑む伊波さんの表情をカメラは収めていました。ずっと挑戦を重ねてきたこのツアーファイナルで、それらが「確信」に変わる瞬間がそこにはあったのです。

『MIRACLE WAVE』から、おそらくプロジェクト史上最も危険だったと言っても過言ではない『幕間』アニメをはさんでからは、個人的に台期待だったソロ曲パート。BDの特装版だけに載るこれらの曲は、一番オフィシャルなところから一段奥に引きながら、各キャラクターのコアなところに触れるので大好きなのですが、これらの曲の解説に関しては後段に置きます。

この後は再び幕間を挟みつつ、三会場で『空も心も晴れるから』『恋になりたいAQUARIUM』『SKY JOURNEY』『待ってて愛のうた』『HAPPY PARTY TRAIN』の五曲を回していく、ちょっとフリーなパート。
福岡公演では開始前の暗転の時点で現地がどよめいており、何事かと思えばなんと『HAPPY PARTY TRAIN』の衣装を着ての登場。今回はアニメ二期を強く印象付ける内容でしたのでこの曲はむしろコンセプトからはずれるのですが、こういう形で入れてきてくれるのは嬉しいです。

そして再び二期アニメが入り、舞台は函館へ。そうなるともう次は決まりです。函館ユニットカーニバルで入らなかったあの曲、そう、『Awaken the Power』。
11人をステージ上に擁し、五芒星を描く厚みの縦フォーメーションや、開幕一番ステージ左右から走りこむアクションといい、ユニットカーニバルの舞台で実現できなかったこともやむなしと思えるような圧倒的物量。埼玉初日での終了後MCでは、降幡さんが涙を流す一幕もありました。そう、ライブを通じて可能性に挑み続けた人が、ここにももう一人。

そして次の曲への間をSaint Snowの二人がつなぎます。ステージに放たれた美しき雌豹、鹿角聖良姉さまと多野アサミさん。もはや制御不能の彼女からは何人たりとも逃れることはできないッ!スタッフも、そして関係者席でさえもッ!!ちなみに福岡公演LVでは、煽られたカメラスタッフがサムズアップを見せるというなんとも熱い展開になりました。
そしてツアーが進むごとに姉さまのハンドリングになれていくマイペース理亞ちゃんこと佐藤日向さん。なんですが、煽るところでは質量のある声をこっちの腹の底まで刺してきて煽る煽る!
埼玉、大阪両会場では曲終了後のMCのみの登場でしたが、福岡公演ではメインステージに戻った後、まさかのスタンドマイク登場からの『DROPOUT』。もともとAqoursのメンバーよりも個の力が強いと評してもなんらおかしいところはない二人ですが、浮かびかけた涙を振り飛ばしてのパフォーマンスは、ハードな曲調も手伝い圧巻の域に達していました。

そして再び二期アニメ編集パートへ。
今回一説には「流れを悪くしている」という評もあるこのパートですが、個人的にはすごく好きでした。LVの大画面でこれを見ると、他の情報がないせいかかなり圧倒されるんですよ。埼玉二日目は幸いにして現地で楽しめたのですが、やはり視界内にそれ以外の光景も含まれる状況よりは、この演出においてはLV会場のほうが分がある印象を受けました。

この後の曲は、Aqours最後の戦いの曲、『WATER BLUE NEW WORLD』。決戦の歌のはずなのに、過ぎ去っていく今を思い、新たな海原を目指す旅立ちの歌。もうここまでくると言葉は何もいりません。
終了後、暗転した舞台から流れる印象的な二期を象徴する劇伴と、客席を光の海に変えていく照明。そしてその後に流れたのは、12.5話とも言うべき、優勝決定後の舞台裏アニメでした。このパートで印象的だったのは、曜が鞠莉にぶっちゃけトークを仕掛けるのと、ダイヤがルビィに「辛い思いをさせてしまった」と言うところです。特に、やりきって満足した、という傍らその言葉をルビィにかけるところに、三人の都合でルビィに図らずも枷をはめてしまっていたことを、姉として深く悔いていた思いが伝わってくるようで切なくなりました。

そして脱がれた『WATER BLUE NEW WORLD』の衣装の変遷から映し出されたアップの千歌が着ているのは、『青空Jumping Heart』。勝利の凱歌を響かせて、3rdツアーのメインの幕は下りる、はずでした。大阪公演までは。

福岡公演、その後に流れたのは『キセキヒカル』。劇伴作者の加藤達也氏が、劇伴をモチーフにしてこちらを殴りにくるという曲がこのタイミングで登場しました。来るならWBNWの後だろうなあと思って油断していたらこのタイミングでくるとは……。張りつめた表情でもない、弾ける笑顔でもない、やり抜いた先にあるおだやかな表情で、「何かをつかみとる」「前へ進む」といった力強い振り付けが印象的な曲で、ただ食い入るようにLVの画面を見つめることしかできない、そういう曲でした。

メインの演目は終了し、アンコールでまず流れたのは『Landing action Yeah!!』。これは6月末でAqours Clubの年次が変わったことで、福岡公演では『ホップ・ステップ・ワーイ!』になりました。
そしてアンコール二曲目は歌詞の殺傷力満点の『勇気はどこに?君の胸に!』。なんとこれは福岡公演では、劇中の大合唱バージョンと通常フルバージョンを組み合わせた特別版になって披露されました。こんなんずるいわ。

万感のMCを経た後は、ツアータイトル曲、『WONDERFUL STORIES』。世界に残した爪痕以上に、『何か』はすでに自分の中にあるんだという、アニメシリーズを象徴するかのようなこの曲をもって、3rdツアーはその幕を閉じました。

大きいライブのたびに、誰かが、何かに挑戦し、それを乗り越えてきたAqoursのライブですが、今回は殊更リーダーの伊波さんがその役を背負うことになり、演者だけではなく、見届ける側の重圧、期待もかなりの域に達していたと思います。加えてすでに秋の東京ドーム2daysも発表され、正直なところ、このツアーをさらに超えてそういった挑戦を行う過程では、メンバーに不測の何かが起きてもおかしくないのではないか、とさえ感じてしまう領域にAqoursのパフォーマンスは達していると感じています。
しかし、彼女たちはきっとそれを真っ向から迎え撃つ気概に満ち溢れていて、それを実現すべく努力を重ねていくのでしょう。
福岡公演の直前にはLA公演もあり、そこから強行軍での千秋楽、さらにそこから一曲だけとはいえ深夜の生放送や音楽番組出演など、3rdツアーが終わっても多忙な日々が終わりません。
願わくば、彼女たちが少しでも心身ともに安らかに、健やかにAqoursとしての活動を続けてくれますように。

最後に、メンバー一人一人に抱いた感想を、記念すべきソロ曲のパフォーマンスレビューとともに添えて本記事の終わりとしたいと思います。


伊波杏樹さん(高海千歌 役)

リーダーの形にはいろいろあると思います。恐ろしく強権的なリーダーもいれば、弱くて泣きわめきながら周りの力を借りていく、そんなリーダーもいるでしょう。どんな形かはその人が選んでいいのです。
でも、この人は選んでしまいました。折れずに突き進む、涙を流しても目を見開いて前を見据え続ける、高海千歌という子と同じリーダーの形を。それを情けないと言える人がこの世のどこにいるでしょうか。弱さがあっても自らそうあろうとする姿があるからこそ、メンバー全員がこの人がリーダーで良かったと評し、支え続けるのでしょう。
バク転は厳密に言うならば6戦5勝。けれど千秋楽のMCで「すべてが上手くいった」と言ったのは、アニメ二期最終話の千歌ちゃんのように、本当に大事な確信を自分の中に得たからなのではないでしょうか。そして、それでいいのだと思います。
そんな伊波さんと千歌ちゃんのソロ曲は『One More Sunshine Story』。
イナミー&タカミーランド開園だ!と言わんばかりの、舞台そして遊園地感溢れるこの曲は、舞台寄りの伊波さんが、舞台上で千歌ちゃんの魅力をフルスペックで表現するのにふさわしい曲になっており、事実そういうパフォーマンスが繰り広げられました。
覚えているでしょうか?アニメ一期ラスト、地区予選で自分たちの学校を説明する時の最初、道化風のポーズ。そう、千歌ちゃんにも舞台の素質はあるのですよ。オレンジメインの照明の中でステージを走り回るその姿は、まさに千歌ちゃんの持つエネルギーそのものでした。


逢田梨香子さん(桜内梨子 役)

『君の瞳をめぐる冒険』で様々な表情を見せつつも、後のMCで、この曲の説明を間違えずにやれたことがない、と福岡公演のMCで漏らした逢田さん。ストイックに、やれることをひたすら、という根性の人であり、Aqoursで最初に偉大な挑戦をした人です。
そんな逢田さんと梨子ちゃんのソロ曲は、『Pianoforte Monologue』。
埼玉一日目のLVで衣装を見た瞬間、電流が走りました。まるでアニメ一期のコンクールで着ていたドレスをアップグレードしたような衣装。
クラシックのピアノを弾く場において、ドレスとタキシードはまさに勝負服。そう、桜内梨子にとってあのドレスは、Aqoursの桜内梨子よりも前に、そして同時に持っている「ピアニストとしての桜内梨子」の戦闘服に等しいのです。そっち側の戦闘服を着た梨子が、Aqoursの舞台に立って、「一人で向かう鍵盤だけど 感じる 一人じゃない」という歌詞を歌うことがどれほどのことか。Aqoursだけではない、Aqours以外だけでもない、本当に一人の人間である桜内梨子がステージに降り立った瞬間のように見えて、深く、深く心に残りました。


諏訪ななかさん(松浦果南 役)

自己紹介MC恒例の名物ハグガチャ。観客も今日は誰が引くのか、と期待しているこのガチャの選考基準が、今回のツアーでは「その公演でプレッシャーを受けている、何かに挑んでいる人」かもしれないと知った時の衝撃ときたら……。
普段は一歩引いて後ろから全体を見ている感じの諏訪さんも、今回のツアーは終始前に出て他のメンバーを引っ張る局面が多かったことを考えると、メンバー全員にとってこのツアーが大きな挑戦であったことを感じ取らずにはいられません。
そんな諏訪さんと果南ちゃんのソロ曲は、『さかなかなんだか?』。
バスドラをかなり多めに混ぜているとはいえ、ジャズワルツと4ビートを混ぜた変拍子の高難度曲です。イメージ的にはオレンジペコーの『やわらかな夜』が近いかも。
他のソロ曲が比較的エッジの利いた曲調であったり照明演出であったりするなかで、海を想起させるアクアマリン基調のステージや、バトンを駆使した演出は、唯一無二の輝きがありました。


小宮有紗さん(黒澤ダイヤ 役)

ダイヤの女王、絶唱。
何回も書くんだけど、ステージの上に立ってるだけで絵になるし視線が吸い寄せられるすごい人です。今回は自己紹介芸(もう顔芸とは申しますまい)のバリエーションもパワーアップ。LV会場も笑いが先になって声を出せない観客が続出していました。
ツアー初日の『Awaken the Power』終了後、涙を流す降幡さんにそっと寄り添う姿に、他のメンバーに寄せる深い信頼を感じます。
そんな小宮さんとダイヤ「ちゃん」のソロ曲は、『WHITE FIRST LOVE』。
埼玉二日目でこの曲を聴いたときの感想が、冒頭に書いた「絶唱」でした。小宮さんはAqoursのメンバーの中ではあまりボーカル寄りの人ではなかったのですが、このソロ曲はまさに絶唱の一言。高めの音域が続くBメロといい、アップダウンの激しいサビといい、よほどの練習を重ねたことが瞬時に感じ取れるような歌唱でした。
思いを閉ざしてしまいそうな吹雪の中に、ダイヤの赤が燃えている。そんな情景に気が付いたのか、公演を重ねるごとに会場で振られるブレードに「白」が増えていくのも印象的でした。


斉藤朱夏さん(渡辺曜 役)

ステージの元気印、いつもぶれない渡辺曜。
2ndツアー以降、ステージ上での挙動とかにもこれまでのかっこいい、さわやか系に加えて「可愛い」系のムーブがどんどん増えてきている印象があります。
さすがに千秋楽では疲れが見えましたが、最後のあいさつの時の全力花道ダッシュも決めてくれました。
斉藤さんと曜ちゃんのソロ曲、『Biginner's Sailing』。
視聴版を聴いたときから、曲のド頭から最後まで、徹頭徹尾渡辺曜を体現したようなさわやかな曲調で、『勇君』のようなパワーを曜ちゃんが寄り添って与えてくれるような歌詞だなあ、いい曲だなあと思っていたのですが、なんとツアー終了後に浦ラジと宣伝動画で、「千歌ちゃんに向けられた歌詞」であることが発覚しました。それを踏まえて歌詞を見てみると……
なんなんだよこれもう「愛」じゃん……おかあさんじゃん……となってしまい、思わず真顔になってしまいました……。
ライブではメインステージの下手側から飛び出し、一曲の間にセンターから花道を通ってセンターステージ、そして花道を戻って上手側へという、全体曲でさえ見ない驚異の移動距離でしたが、やはりあれは大変だったようで、それでもあれでこそ曜ちゃんという気がします。


小林愛香さん(津島善子 役)

Aqours随一のステージの申し子はいまだ健在。
小林さんといえばどうしてもこれまでのパフォーマンスから、キレッキレのダンスを期待してしまうんですが、演出やセットの関係から今回はそれらはちょっとだけ抑えめに。
そしてその方向性が、二人のソロ曲『in this unstable world』で大きく花開きます。
そもそも曲からしてEDM寄りのダンスポップなのでダンス方向を期待してしまうのですが、予想に反してなんとハートの玉座で物憂げに足を組んでいるという登場。この登場をばっちり決められるの、Aqoursにほとんどいないでしょう(ギリで小宮さんか高槻さん)。
そして間奏では踊るのかと思いきや、センターステージの真ん中で、映像演出を用いてのまさかの魔法陣顕現。ダンスはいつも見るたびすごいんですがある意味小林さんの固有能力なので、魔法陣の演出を見た時、ああ、本気でこの曲をヨハネに寄せに来たんだ、と思いました。
ラストのサビもメロをコーラスに任せて自身は思いっきりハイトーンへ。
ダンスが抑えられたことで、逆に小林さんのパフォーマンス能力の総合的な高さを改めて感じるステージでした。
ちなみに一番印象に残っているのは、最後の挨拶の時に銀テープを何度も丸めて投げようとするも全部戻ってくるところです。


高槻かなこさん(国木田花丸 役)

燃えろ!(Aqoursの)いい女!
今回の高槻さんは、埼玉公演の後体調を崩し、大阪で涙を呑むという展開がありました。埼玉公演からほどなく夜深い時間までの仕事が見られたり、そりゃあんなの体の一つや二つおかしくなっても全然不思議ではない気がします。
大阪での二人のソロ曲『おやすみなさん!』も、ラストのセリフを、出ない声を極限まで振り絞ってきっちり決める姿に心を打たれました。もちろん福岡では完全復活。明日に希望をつなぐ穏やかなカントリー風のナンバーをしっかり歌い上げてくれました。
しかし一番衝撃だったのは千秋楽ラストのMCでの「花丸とセンターに立ちたい」でした。すでにそれまでのライブ中に4thシングルの発売は発表されていましたので、さあこれはえらいことになったと思ったものです。
けれどよく考えてみると、Aqoursの全体曲で花丸がセンターの曲ってない気がするんですよね……。ほかにない子っているのかな。そういう視点から見てみると、高槻さんの叫びもある種当然のように思えます。
もともと非常にボーカル能力が高く、声そのものに独特の世界観がある方なので、落ちサビで花丸センターで一気にその世界に引き込まれる曲調がいい意味でまったく想像がつきません。
ともあれあの叫びで、見ている我々の方も4thシングルに向けて火が入った感じがあります。


鈴木愛奈さん(小原鞠莉 役)

始めに書いとく。ここだけ長いぞ。
今回本来は全公演LVだったのですが、幸運にもご縁があって、埼玉二日目を現地で鑑賞することができました。
そもそも今回のツアーで一番の希望は、『New Winding Road』の世界初演を現地で見たい、まさにそれだったのです。
ドームライブというのはそもそも音響にあまり高いものを望むべくもないのですが、それを承知したうえでもあの曲の初演は現地で見たかった。
詳しい説明は省きますが(さもないと記事が終わらなくなる)、そもそもその思いに至ったのは幕張のファンミーティングであり、最終公演で怪我のために涙しながらもあの場で『勇君』を歌った場にいれなかった、現地で紫色のブレードを振れなかったことにものすごい心残りがあったからです。だからこそ栄えあるこの曲の初演こそは現地で見たかった。「鈴木愛奈にエールを送る紫の光」になりたかったんや……。
で、どうなったかというと。
曲が始まった瞬間からフリーズしてブレードの色変えるの忘れてたらしいです。マジかよ……。
とにかく「えらいもんを見た」という印象でした。まず出てきた瞬間にわかったのが「ヘッドセットをしていない」。そしてセンターステージにはスタンドマイク。しかも1コーラス目が終わった瞬間、マイクを手に持って花道を歩きはじめるその姿。一人だけハンドマイクを任されるというその時点で、鈴木愛奈というボーカリストへの信頼と敬意が見えるようでした。
そして、彼女を起点に球場を歌声が、文字通り「制圧」していきます。間奏終わり、ラストサビ前のブレイクで会場が静寂に包まれたあの瞬間。あの一瞬こそが、会場全ての人間が彼女の歌声に圧倒されつくしたことの証明でしょう。
これまでのライブの感想でも散々書いてきたように、圧倒的な歌唱力を持ちながら、その力を「喉からCD」の意気込みで使い、事実それをやってのけるある意味「異能」の使い手なのですが、おそらくその実力をもってすれば、最近ではあまり見られなくなってしまった「CDよりライブがすごい」を実現できるであろう人であり、そこがいつ見られるのかというのをずっと期待してきたということがあります。
しかしそれには「小原鞠莉」ではなく「鈴木愛奈」の能力が必要で、その小原鞠莉のヴェールにいつ隙間ができるか、という印象だったのですが、なんとそれを「小原鞠莉」のままやってしまったというのが正直な感想です。ボーカリストの自分を出すのではなく、鞠莉を、設定を超えない範囲で一級のボーカリストに仕立て上げてしまった、という言い方がふさわしいかもしれません。
福岡公演はLVで鑑賞ということもあり、埼玉の時より良い環境で鑑賞できる可能性が高く、そこを楽しみに見に行きました。強行軍の疲れもあったのか、普段よりも若干CD再現力が高くない、ある意味レアな歌を聴けたのですが、そんなことを超えて印象に残ったのは、歌ってる時の幸せそうな顔です。声を張っているときも、表情に「力」よりも幸せと笑顔が滲み出ている、そんなのを前にいつ見たのか、正直思い出せません。
自分も鍵盤をステージで鍵盤を弾くことがある身で、比較するべくもないのですが、いったい何をどこまで積み重ねればステージであんな幸せそうにパフォーマンスができるのか、嫉妬に近いかもしれない羨望を抱きました。
だからこそ見たいんですよね。この人が4thでセンターになった時、どんな顔で歌うのか。


降幡愛さん(黒澤ルビィ 役)

黒澤ルビィという役のハンドリング、と言うよりは、もはや黒澤ルビィという女の子に寄り添いつつもその付き合い方、と言うべきでしょうか。とにかくそこに多大なエネルギーを降幡さんが割いてきたことにはこのブログの過去の公演の記事でも何度も触れてきたことではあります。
黒澤ルビィという器はとても弱く、扱い方を間違えれば粉々に砕け散ってしまう、そういうもの「でした」。
二人のソロ曲、『RED GEM WINK』。Aqoursの曲の中でスキー場で流れていてほしい曲No.1。
まさしくルビーをタイトルにいただくこの曲、埼玉公演では私がいたのとは反対側のスタンドを回ったため、モニターも遠くその衣装を確認することも困難だったのですが、福岡のLVで改めて見ることができて度肝を抜かれました。少女性をこれでもかと詰め込んだようなあの衣装を、あそこまで完璧に着こなせるのは着道楽でもある降幡さんの力があればこそでしょう。
ルビィちゃんは二期ではこれまでの庇護される立場からステップアップ。在校生の「浦の星の名前を永遠に残してほしい」という願いに真っ先に力強くうなずき(ここで真っ先にルビィがうなずくのがすごく好きです)、果ては「自分たちにはまだもっと大きな力が眠ってるんじゃないか」とまで言えるようになりました。そしてその成長のために、成長したルビィをステージにおろすために、ひたすら降幡さんは寄り添ってきたのでしょう。
どうしても「μ's」という名前の彼女たちが「18人」の境地にたどり着いたところを見ている身としては、キャストを女神、キャラをその加護を受ける存在のように見てしまうんですが、ひょっとするとAqoursも含め彼女たちの関係はもっとフラットなのかもしれません。同じ世界の違うレイヤーにいる二人の人間が、たまたまシンクロしてしまったような……。
ルビィちゃんが成長すればその分降幡さんはより多くの力を彼女に注ぎ込むことができ、それは同時に降幡さんが持っている本来の、そしてまだ我々が目にしていないかもしれない力を彼女を通して見ることができるということに繋がります。ひょっとするとこの二人は、そういう、まさに一蓮托生、表裏一体な関係なのかもしれません。
そして、そうやって少しづつ力を積み上げ続けたとき。
きっと、未来においてラブライブ!サンシャイン!!というものを振り返る際に、「あれはある意味では黒澤ルビィと降幡愛の物語でもあった」と言われる領域に達しているのではないか、という予感を抱いています。


posted by Die棟梁 at 01:00| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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